大根の皮
にこそ、栄養が
あります。
おはようございます。
(kesasora)
まずは一席。
ごぼうで有名なおおさか八尾に、ひろ吉という受験生がおりまして、
さて、このひろ吉。受験生とは名ばかりで、入試なんぞどこ吹く風か
のように来る日も来る日もボオ~ッと過ごしておりました。
遂に見かねたおふくろさんがふと目にした塾に飛び込むやいなや
「どうか母心を察していただきたい」と涙ながらに訴えるもんですから、
そこは男気ある塾長、母親の情に勝るものなし、と残された6か月を
いかにその気にさせたものかとあれこれ手を尽くしたんですな。
ま、元来ポジティブというか、ラテン系を絵にかいたようなひろ吉
ですので、そこは持っていきよう。塾長もプロですな。
なんとか受験生だと自覚させて新年を迎えたわけです。
「さて、今年はひろ吉も受験生なんやから、初詣に一緒に行ってしっかり
合格祈願せなあかんな」
「おかん、オレ、あの学校の過去問やってみたけど、ほぼほぼわからんわ」
「あんた、今さら何言うてんの、塾長さんもお前の頑張りしだいや、
言うてはるやないの、アンタのことやで」
「は~、そやかて、ムリムリ。ま、あとは神頼みやな。いっちょ、ここは
気張ってお願いしよか」
「あほか。頑張るんはお前やがな、神さんちゃうで」
「頼んまっせーーー」(二人で合掌)
などと、聞いてるこちらがたいそう不安になるような会話やおまへんか。
そこでこの親子、絵馬でも奉納しようか、ということになったようで、
おふくろさんは家内安全とみごと達筆で書きながらも横目で息子を見つつ、
「ひろ吉、しっかり書くんやで」とまるで自身が受験生の如く、必死な
形相ですわ。そんな気迫に背中を押されながら、さすがのひろ吉も
アホばっかり言うてられへん、いざ、筆をとってふんむと絵馬に対峙した!
自分の絵馬をさっさと書き上げたおふくろさん、ふと隣で筆を力一杯握りしめ
うつむき赤面ウンウンうなるひろ吉の顔をのぞき込み
「なんや、腹でも痛いんか、こんなとこで」
と聞きますと、一瞬間を置き、ひろ吉、その顔をすっくと勢いよく上げて、
新年雲一つない澄み渡る青空をバックに満面の笑顔で答えましたんや。
「おかん、志望校の字がわからんわ」
お後がよろしいようで。チャカチャンチャン、チャーーーーーン♪
新年早々に塾生のお母様からこの様な内容(一部、脚色しております(笑))
のメールをいただきました。私どもも初大笑いさせていただきました。
いや、いかん、笑いごとではないっ!!!!!
そもそも「絵馬」の発祥は、生きた馬を奉納 → 馬を描いた板(絵馬)
を奉納 → 板に絵を書き写して奉納(字を書けない庶民も願掛けが
できますものね) → 現在に至る。だったようです。
だったら、絵でも描いとけ。希望校の見目麗しき校舎でも描いとけ!!!
とまあ、叱咤、いや、叱咤激励したいところですが、
一徳塾はあらゆる塾生を受け入れ、そのすべての生き様を
受け止めようと努めております。アーメン。
さあ、いざ、一徳塾へ!
今日も一日、いい日でありますように。